あの日、救急搬送されて病院に着いた後のことは、あまり覚えてないんです。でも、応急処置が終わって医師に肩をポンポンと叩かれて、「あなたは脳梗塞ですよ」と言われたとき、「ふ~ん」と思ったことは覚えています。事態がのみ込めてなかったんですよね。どこも痛くないし、脳梗塞という病気のこともよく分からないし、何が何だかポカンとしていました。
2014年10月下旬のことです。前日まで何事もなく、体調の異変も感じていませんでした。翌日は夕方5時から舞台のリハーサルということで、「朝、ゆっくり寝ていられるな」と安心しながら、いつものように大好きなお酒をおいしく飲んで寝たんです。
目が覚めたのは、なんと翌日の夕方5時すぎでした。「まだ現場に来ていない」とマネジャーから夫の携帯に連絡が入り、仕事場から慌てて家に戻ってくれた夫に起こされたのです。
■「ちゃんとしゃべれてないよ」
そんな夫を目の前にしても、「大丈夫、大丈夫」となぜか余裕で、「稽古着はどうしよう」などと夫に話しかけながら準備を始めたところ、その言葉が言葉になっていなかったようで……。夫から「ちゃんとしゃべれてないよ」と何度も言われました。自分ではいつも通りに話しているつもりなのに、明らかに病的な感じだったのでしょう。「これはおかしい」と思った夫が、すぐに救急車を呼んでくれたのです。
いま思えば、起きかけたときに寝ぼけながら、うっすら「左腕がしびれてるな」と感じたことは確かです。到着した救急車の中で、「左腕が変な感じがする」と訴えると、救急隊員が「顔はどうですか? 触ってみてください」と言うので顔を触ると、左側だけ変な感じがしました。そのとき、救急隊員がカルテのようなものに「脳出血」とメモした文字を、付き添ってくれた夫がちらっと見ちゃったらしくて、あとから「あのときは車椅子の生活も覚悟した」と言っていました。
結果的には脳梗塞だったのですが、脳梗塞は脳の一部の血管が詰まって組織が壊死する病気です。私の場合、幸いにも処置が早かったので投薬だけで済み、後遺症といえるようなものは残りませんでしたが、それでも左腕は今でもなんとなく右腕とは違う感覚がしています。
病院に運ばれた翌日には、私は仕事に行くつもりでいたのですが、そのまま約1カ月半の入院生活になりました。その大半は転院したリハビリ専門病院でした。理学療法士の指導の下、ストレッチや自転車こぎといった体を使う運動と、パズルや漢字、計算といった脳を使う練習問題をひたすらやっていました。
そこで毎回必ず聞かれたのが、「ここは何県ですか?」「何区ですか?」「病院の名前は?」といった質問でした。こんな誰でも分かるようなことをあまりにも毎日聞かれるので、ある日、「先生、これを間違える人はいるんですか?」と聞いてみたんです。すると「このボールペンを腕時計と言う人もいるんですよ」と返されて、「ああ、私はそういう病気になったんだ」と、そのときあらためて脳梗塞の怖さを知りました。
■不摂生を反省してお酒は一滴も飲んでいない
気がかりだったのは仕事です。入院してすぐ、医師に「仕事はいつからできますか?」と聞いたら、「早くよくなりたいなら、仕事のことは考えないで、ゆっくり休んだ方がいいですよ」と言われました。きっと、サラリーマンの方々も同じですよね。仕事ができない上に、治療費ってばかにならないですから。ただ私、保険を見直したばかりだったので、それは本当にやっておいてよかったなと思いましたよ。
それにしても、あのまま気づかれなかったら命も危なかったのだと知るにつれ、それまでの不摂生を反省しました。あれからお酒は一滴も飲んでいませんし、バランスを考えて食事をしています。医師からは「少しならお酒もいい」と言われたのですが、ちょっとでも飲んだら途中でやめられないと分かっているので、一切やめました。
病気になって、つくづく「脳で考えることと体で考えることは違うんだ」と思いました。お酒を飲んでいた頃は、飲み過ぎを自覚していてもどこかで「私は大丈夫」と思っていたからです。実際に、健康診断でも肝臓の数値はいつも正常でしたから、「お酒に強い体」だと思い込んでいました。多少、動悸があっても「更年期」のせいにしていたのです。
今回のことで痛感したのは、「まだ死にたくない」ということ。だから、ちゃんと体の声を聞いて考えるようになりました。ただ、お酒に罪はありませんよ。今でもお酒を愛しています。いつか80歳ぐらいになったら、解禁しようかなと思ったりして(笑い)。それまでは、健康でいたいと思います。
▽いその・きりこ 1964年、三重県生まれ。80年に芸能界デビュー。87年には3人組のお笑いアイドルグループ「チャイルズ」の一員となり、「森田一義アワー笑っていいとも!」(フジテレビ系)に、いいとも青年隊としてレギュラー出演した。現在、「はやく起きた朝は…」「ホンマでっか!?TV」(ともにフジテレビ系)、「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)などに出演中。
出典:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170327-00000005-nkgendai-hlth
磯野貴理子が経験した「死にたくない」思いに対する反応
2017/03/27 10:19
前日まで何事もなく、、、これって本当に怖い、自分も気を付けなくては。
2017/03/27 10:38
2017/03/27 10:12
健康には気をつけよう!
2017/03/27 12:32
2017/03/27 12:41
2017/03/27 13:02
結婚していて良かったね。
2017/03/27 10:40
最近アラフィフ独身タレントが
「孤独死」ご怖いって言ってたのは
こんな事もあるからですね。
2017/03/27 12:47
2017/03/27 12:45
結婚ってそういう意味でも良いものなんだけど、最近は高齢の独身者が増えているからなぁ・・・・
2017/03/27 13:05
2017/03/27 12:52
ただ寝ぼけているだけだと思われたら発見が遅くなっていたかも
若い旦那さんで、最初は店の資金出したらお別れかなと思ってしまったけど、結婚して良かったですね
2017/03/27 12:43
2017/03/27 12:43
2017/03/27 13:13
2017/03/27 12:45
2017/03/27 13:50
私の祖父は近くに祖母がいて、すぐに気が付いてすぐに救急車を呼んだけど、
田舎過ぎて病院が遠くて結局後遺症が…。
喋るのはまだ大丈夫だったけど、字が書けなくなったし、パズルを頑張って毎日解いてた。
助かってよかったと思ってたけど結局2年後に亡くなった。
すぐ近くに気が付く人がいることも重要だけど、すぐに対処できる病院が近くにあることも重要だと思った・・・。
2017/03/27 13:25
2017/03/27 12:23
記憶違いかもしれないけど貴理に改名しなかった??
2017/03/27 14:03
2017/03/27 12:45
2017/03/27 13:28
軽度で済んで本当によかったです。
ファンの一人として、これからも長くご活躍してほしいと思いますが、お体にはくれぐれも気をつけてください。
2017/03/27 09:44
貴理子さん、旦那さんが気付いてくれてよかったですね。
脳梗塞は再発するそうなので気を付けてください。
決して無理や我慢などしないように
2017/03/27 10:53
2017/03/27 13:18
伝えなきゃ
2017/03/27 09:51
2017/03/27 13:25
なのでお酒を止めたら、すこぶる調子が良くなった笑
2017/03/27 10:26
2017/03/27 14:06
自分は健康に気を付けて生活しているつもりだけど、
どこかで自分は大丈夫、身体に気を付けてるんだからと
思ってしまってる部分があるような気がする。
若いからと年齢いってるからとか
関係なく他人事ではないと痛感する。
2017/03/27 12:47
2017/03/27 13:27
2017/03/27 12:51
2017/03/27 12:47
記事を読んで不摂生に気をつけようと思った
2017/03/27 12:57
2017/03/27 14:33
2017/03/27 13:13
2017/03/27 13:22
お互い健康には気を付けたいもんですね
2017/03/27 13:27
2017/03/27 09:38
脳梗塞はほんと早い治療が必要ですから、すぐに救急車を呼んだ旦那さすがです!
これからも頑張って下さい!
2017/03/27 13:43
2017/03/27 13:37
脳梗塞とか心筋梗塞とか、ある意味ガンより恐いです。
2017/03/27 13:58
同世代。
再婚しようかな・・・
2017/03/27 09:40
2017/03/27 14:47
2017/03/27 12:51
2017/03/27 10:14
そこですぐ病院に行くかが運命の分かれ道。
2017/03/27 12:19
2017/03/27 14:10
2017/03/27 14:09
2017/03/27 13:37
2017/03/27 12:46
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