トヨタ生産方式のメリットまとめ【要約版】

製造業に携わる方であればよく耳にする機会がある「トヨタ生産方式」について本当のメリットとデメリットについて詳しく解説していきたいと思います。

今や車業界だけでなく様々な製造業の企業に採用されている生産方式ですが、そこにはメリットとデメリットが存在しています。

その特徴を上手く理解した上で自社の生産性向上に努めてもらえることが出来れば良いかと思います。

 

トヨタ生産方式のメリットについて

まずはメリットについて。

多くのメリットが存在していますが、その中でも導入することで著しく改善出来るメリットについて挙げてみます。

 

1、かんばん方式による問題点の発見

トヨタ生産方式というのはかんばん方式(ジャストインタイム方式)という方式に基づいた考え方をしています。これは何を意味しているかお話しましょう。

車を作るには様々な部品から構成されています。そしてその部品一つがどれほど使用するかを予想して材料を納入する訳ではなく納品された納品書が製造工程に周り、それが使用された段階で発注書に変わり、オーダーを入れるという流れになります。

つまり、これは使用した後に発注がすぐに出るというやり方なのです。

では、ここでどういうメリットが生まれるでしょう?

1つの部品の発注で済むはずが2つ発注が出ていたとしましょう。材料が2倍必要になった訳です。おかしい話ですよね?

2つ必要になった理由には様々な理由が考えられます。作業者が取り付けに失敗し部品を壊してしまったのか、そもそも部品に不具合があって発注をしたのか、・・・等々。生産をした後の発注にすることで問題発見が出来るというメリットが存在します。

 

2、在庫管理の手間を削減

在庫管理する手間ってものすごく大変なのを経験された方も少なくないかと思います。トヨタ生産方式の優れている点で最も有名なのは在庫管理の手間を大きく削減することが出来ることです。

先ほど説明しましたが、材料が納品され、使用され、その後に発注が出ます。つまり、1枚の紙を周していき、使用された段階で発注を飛ばすということです。

この流れを見てみると誰も在庫の数は気にしていません。

かんばん方式でなかった場合、上記の流れ通りにはいきません。生産予定に対し、一つ一つの部品がどの程度の数量使用されるかを計算(所用計算)し、実際に生産される工程に合わせて材料を納入していかなければいけません。

その上、定期的に在庫数量をカウントし、次回発注するべき数量を的確に判断していく必要があります。

 

3、費用削減

かんばん方式でなかった場合で記載しましたが、在庫を実際にカウントしたり、帳簿にその実数を入力したり、所用数量の計算をおこなったりとすべて人件費が発生します。

この人権費は馬鹿に出来なく、車の部品等の何万もある部品点数の在庫数量をカウントするとなると数百人の人員が必要になります。

考えただけで莫大な人権費が発生するのが分かりますよね?

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?トヨタ生産方式がどんなやり方でどんなメリットがあるのか分かって頂けでしょうか?

かんばん方式というやり方を行っており一言でまとめると「材料が使用された段階で次の発注が出て、決まった(設定された)納期で材料が入ってくる」というやり方です。

実際に私が働く会社ではこのトヨタ生産方式を一部で導入しているというやり方を取っています。要はいいとこ取りをしてやろうという考え方です。

今回は触れることが出来ませんでしたが、トヨタ生産方式にも多くのデメリットが存在します。それについてはまた詳細を記載していきますが、良い事だけではないということは覚えておいて下さい。