成田屋の重責とは？市川海老蔵が市川團十郎の１３代目を継げるか？

歌舞伎俳優の市川海老蔵（３９）は２３日、妻でフリーアナウンサーの小林麻央さん死去についての会見を挟み、シアターコクーンで公演「ＡＢＫＡＩ２０１７～石川五右衛門　外伝～」の昼公演（正午～午後２時）と夜公演（午後５～７時）に臨み、気丈に座長を勤め上げた。

【写真】会見した２３日、気丈に舞台に立った市川海老蔵

近い将来、市川團十郎の１３代目を継ぐことが、約束されている海老蔵。江戸時代から約３５０年続く成田屋は、歌舞伎の家の中でも名門中の名門で、もっとも古い伝統と格式があるとされてきた。

父が１２代目を継いだのが３８歳。海老蔵はいま３９歳。いつ継いでもおかしくない時期にきている。来年以降の勸玄くんの初舞台も含め、“いま”どういう立場にあるか本人も分かっているだろう。

会見で海老蔵が「今後背負っていくこと、やらなくてはいけないこと」という言葉を強調して使った背景には、名門を担っていく重責が含まれている。一般の家庭からは理解できない計り知れないものがあるのは事実だ。麻央さん自身、覚悟を決めて成田屋に嫁ぎ、覚悟を持っておかみさん修業を積んでいた。

麻央さんを古くから知る人が「かわいい顔からは想像できない。男以上の男ですよ」と話すのを聞いたことがある。それは旅立つ２日前まで、痛みと闘い、気力を振り絞ってブログを発信し続けたことでも分かる。

「市川團十郎」という名跡は、歌舞伎俳優の中で最高位にあり、神格化すらされている。海老蔵は会見の最後で麻央さんを「僕を変えた奥さん」と迷わず答えた。夫が１３代目を継ぐまで、そして継いだ以降も、最良の導きをしてくれるはずの人だった。

麻央さんの病気が伏せられていた１年８か月の間。團十郎さんの夫人の希実子さんが歌舞伎座など劇場に姿を見せ“代わり”を務め、周囲に異変を気づかせなかった。今後もしばらくは、希実子さんが海老蔵のおかみさんの役割を兼ねていかざるをえない。

忘れ形見の勸玄くんは麻央さんにそっくり。「僕がママを守る」（ブログより）と言っていた母の死を、本当に理解したときのショックを想像するだけでつらい。最愛の人に“小さな雄姿”を見せるためだった７月歌舞伎座の最年少宙乗り。観客は涙なくして見られないものになる。

出典：https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170623-00000291-sph-ent

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