衛星「ひとみ」がバラバラに!?復旧断念の原因とは!

知る人ぞよく知る衛星「ひとみ」がついにバラバラになってしまいました・・・・非常に残念なニュースです。実は発生したのは3月26日に通信が途絶えており、制御不能の状態に陥っていました。

そして4月28日にはバラバラになり、復旧が不可能であるとJAXAより発表されたのである。

しかし、その当時、原因ははっきりせず、太陽光パネルが分解し、いわゆるバラバラの状態になっていたと報告されていただけであった。

残念なことにこの衛星「ひとみ」の役割であるエックス線天文衛星はもう2028年頃まで飛ばす予定がないというのだから非常に残念な話である。

まず、衛星「ひとみ」とは何者!?

 

ご存知で無い方のためにまず分かり易く衛星「ひとみ」について簡単にお話したいと思います。

 

衛星「ひとみ」とは上記にもあるようにエックス線天文衛星である。そもそもエックス線天文衛星とは宇宙からやってくるエックス線を観察するための衛星なのです。

 

ん!?エックス線を見てどないするん?

 

そう思った方、丁寧にご説明いたしましょう。

 

エックス線天文衛星とは….

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ブラックホールを主に観測するための衛星であります。ブラックホールは超新星爆発と呼ばれる太陽よりも何十倍も大きな星が寿命が来て爆発する際に起こる爆発で、その爆発後、星は一気に縮小し、非常に質量の大きな小さな小さな点になります。

その点こそがブラックホールで質量が大きいことからものすごい重力で様々なものを引きつけます。つまり、光ですら吸い込まれると出ることが出来ない訳です。

そしてそのブラックホールを観察するために開発されたのがエックス線天文衛星という訳です。

観測方法は!?

光さえ吸い込んでしまう程、強力な重力がある星をどうやって観測すると思いますか?

答えはブラックホールに吸い込まれる寸前の物質が出すエックス線を高い感度で感知し、そのブラックホールの生態?を暴こうという訳です。

 

衛星「ひとみ」がバラバラになった原因とは!?

 

本題に入ります。毎度前置きが長くてすみません……..

 

簡略図の紹介

まず、衛星ひとみの簡略図を見て下さい。

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このような非常にややこしいシステムによって構成されています。

ん〜訳が分からん!多くの人はそう思うでしょう。普段技術的な仕事に携わってない限り、理解することは難しいかと思います。

衛星というのはこの画像のような様々なシステムを使い、地球の軌道に乗せ、上手く太陽光を力に変え稼働するものだと理解しておいて下さい。

 

本当の原因

JAXAのホームページでの報告文を見ると難しい文章がいっぱい書いてあります。

主な原因は下記のようにJAXAが報告しています。

○ 運用支援業者の作業者が「RCS駆動マトリクス生成ツール」出力を「パラメータテーブル 生成ツール」入力する際に負値を正値に直さなければならないところを実施しなかった。
○ 当該作業者は、ツールの使用経験はあったが、本作業は初めてであり、符号を直すこ とを知らなかった。
○ 当該2ツールは、JAXAによる「運用ツール化すべき対象」となっておらず、いずれも開 発試験時に設計を熟知した開発者が使用する開発ツールをそのまま活用したため、事前にツールの手順書は準備されず、作業訓練も実施されていなかった。

しかし、内容を要約するとシュミレーション不足により問題がある指示を出してしまったということにつきると思われます。

いわゆる確認不足かつあまり経験の無い方が操作したという結論に至ります。

 

最後に一言

 

このプロジェクトには300億円以上もの費用がつぎ込まれたことを考えると非常に残念でなりません。

 

どうしてあまり経験のない人に任せたのか・・・・普通の企業な重大な仕事を新人に任せたりしないと思うんですがね・・・どうも納得いかず、記事に書いてみました。

 

今後、ブラックホールを知る機会が減ってしまったことは非常に悲しいお話としか言えませんよね。

 

これからの宇宙開発にこの経験を活かして改善してもらいたいと願うばかりです。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。